税理士とは?税理士の仕事内容や種類、必要な理由をまとめてみた

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税理士とは?

税理士法第1条は次のように定められています。

税理士は税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命とする。

わかりやすく解説すると、税金に関するあらゆる業務を行うのが税理士の仕事となります。税理士として業務を行うためには、日本税理士会連合会の税理士名簿に登録する必要があります。

税理士の男女比

税理士の男女比は約9対1という圧倒的男性社会な状態です。もし女性税理士に出会えた場合には貴重な出会いであると思ってください。

税理士の平均年齢

税理士業界は高齢化しており、平均年齢は約60歳と言われておます。若手の税理士は割合として少数という点も覚えておきましょう。

税理士の数

税理士の数は平成29年3月31日時点で、76,493人もいます。あくまで税理士の資格保持者なので、全員が開業しているわけでもなければ、会社員として経理を行っていたり、税理士法人で勤務していたりするため、税理士事務所数で言えば、もっと少なくなると思われます。

税理士の仕事内容

税理士の仕事内容は個人や中小企業の「税金」をサポートをする仕事です。所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税、事業税、固定資産税といった多様な税金の納税義務がありますが、こういった税金が円滑に納められるようにサポートするのが税理士の役目です。

税理士資格を取得すると税理士しか対応できない3つの独占業務があります。

税務代理

納税者の代わりに税金の申告を行う業務です。確定申告や決算を行ったり、時には税務調査の立会も行います。こういった業務は弁護士や司法書士、社労士などの他士業に依頼することはできません。

税務書類の作成

確定申告書や相続税申告書、決算に必要な書類といった、税務署に提出する書類を作成します。申告書類の作成は自分自身で行うこともできますが、ミスがあると追徴課税といって税金を多く支払う必要があったりするため、特に決算においては税理士に作成してもらうのが一般的です。

最近ではクラウド会計ソフトの普及により、知識がなくても確定申告の書類を作成できるようになってきたため、IT化による自動化が進んできています。

税務相談

税金の算出方法、法人税や消費税などの税に関する相談に対応します。事業を行う上で、これが経費の対象になるかどうかは、明確なガイドラインがないため、税理士によっても見解がわかれたりします。経験や知識によって税務相談のクオリティというのは大きく左右されます。

税理士の種類

税理士は次の3種類に分かれます。

国家試験合格者組

国家試験を受け、合格して税理士資格を得た人たちです。税理士資格を取得するには会計科目を2科目と税法科目を3科目、すべて合格する必要があります。

もちろん、国家資格ですから受験するのにも厳しい条件があります。学識によるもの、会計系の資格保有によるもの、職歴によるものなど、大別すると3つあります。

受験資格を得るのもたいへんですが、合格するのもとても大変です。2017年の合格率は2.41%とのことで、狭き門です。国家試験合格者の税理士の特徴としては、知識がしっかりと身についている、基礎がきちんとしていると言えます。

「国家試験合格者」がおよそ税理士の45%を占めています。

税理士試験免除組

国税や税務署の職員さんは決められた期間以上勤め続けたり、大学院の税法科の修士課程を修了すると、税理士試験のうちいくつかの項目が免除され、財務諸表や簿記会計論などをきちんと修めれば税理士資格を取得することができます。

国税や税務署の職員として頑張った後、定年を迎える前に税理士の登録を済ませて、事務所を開いているパターンが多いように思います。税理士業界の平均年齢が高い理由はこの制度にあるのではないかと思われます。

国税庁・税務署OBは現場知識豊富で、税法(税目)の経験値が高く、税務調査対策の方法を良く知っていると言えます。反対に大学院上がりの税理士は経験値としては少ないものの、若い税理士が多いと言えます。

「試験免除者」がおよそ税理士の35%を占めています。

上位資格保持者組

「弁護士」「公認会計士」の資格を持ち2年間の実務経験があれば、税理士会に登録することができ、税理士として活動する事ができます。(公認会計士は試験で一定以上の点数を獲得する必要あり)

「弁護士」「公認会計士」は税理士業務以外の知識や経験が豊富なので、他業務も合わせて依頼できたりする場合があったり、公認会計士は主に上場企業を相手にするので、規模が大きい会社の税務業務を得意としていたりします。

「上位資格保持者」がおよそ税理士の13%を占めています。

税理士が必要な理由

事業経営に集中するための環境作りには、税理士の存在が不可欠です。

一般的に顧問契約は「個人事業主は不要」で「法人は必要」と言われています。個人事業主でも年間1,000万円を超える規模になれば、節税の観点から税理士と契約した方が良かったりしますが、法人に税理士が必要なのは「資金調達」の面で、税理士を契約をしておくことで大きな恩恵を受けることが出来る可能性が高いからです。

法人に成ったばかりの企業が利用すると言えば、日本政策金融公庫の融資かと思います。税理士と契約をしておくことで「借入利率の引き下げ」が見込まれます。他にも融資審査速度の短縮と審査通過率があがるのではないかなど、言われています。

また、経営革新等支援機関の税理士の場合、経営改善に取り組むと信用保証料を減免してもらえます。以前機会があり、認定経営革新等支援機関として認定されている税理士さんとお話をする機会がありましたが、この制度の認定を受けることは、非常に容易だそうです。

また原材料の購入や外注費など、入出金が激しい業種は現金枯渇による黒字倒産をお見かけするケースが多く、こういった点からも会計面で倒産リスクから会社を守ってくれる税理士との契約は利点が大きいです。

税理士の役割(業務)は「税理士法第二条」に定義されている「税務代理・税務書類の作成・税務相談」のみならず、事業主とその事業を永続させるのに必要な提案や観察、時には指摘をすることです。

そして、立ち上げたての法人では経理社員や事務員を配置するような人件費はないため、そこに費用をかけるならばプロに任せてしまうほうが、最終的には一番コスパが良くなります。

顧問契約をするかどうかの判断基準として「あなたの会社は本当に顧問契約が必要?」で詳しく解説していますので、ご参照ください。

まとめ

税理士の数や男女比、年齢層、どんな仕事をしてくれるのか、どんな種類があるのか、必要な理由を解説していきました。「税理士なんてどこも同じ」と思われがちですが、成り立ちや経緯を見ていくと、色々と違うことがわかります。

税理士と契約しようとご検討されている方は、まず税理士とは何か、どんな税理士がいるのかを把握することにより、希望条件にピッタリな税理士を探せるだけでなく、対等な関係を築き上げることができます。

執筆者
松下早紀
松下 早紀

税理士事務所・法律事務所で長年勤務した経験を生かし、税理士の選び方や税理士報酬の仕組みなどを解説しています。税理士は一度契約すると、なかなか変更しづらいものの、探す手段も限られています。後悔しない税理士探しをするために税理士ドットコムで最適な税理士選びをオススメします。