個人事業主は、すべてを自分で行わなければならないため、非常に忙しいです。日々の煩雑な記帳業務をアウトソーシングしてはいかがでしょうか?記帳代行のメリットや相場、税理士への依頼のメリットについてご紹介します。
この記事の目次
記帳がしっかりできないことによるリスク
経理における記帳というのは、毎日地味に記録をつけていくものであり、ついつい後回しにしてしまいがちです。
しかし、事業を運営していくうえで非常に重要な役割を有しています。現時点での預金の残高は、通帳を確認することで問題がないのかもしれませんが、来月や再来月にいくら支払わなければならないのか、売り上げの入金はいつごろ入ってくるのかなどは帳簿を作成していないと推測が難しくなってしまいます。
また、しっかりと帳簿を作成していない場合、月々にいくら売上をしていて、どれくらい経費が掛かっているのか把握することができなくなってしまいます。経営における問題点を挙げることができなくなるので、成長のチャンスを逃してしまうこともあるでしょう。
そして、一番の問題点としては、確定申告時に膨大な時間を要してしまうという事です。このような問題を起こさないためにも、定期的な記帳が必要です。
記帳代行を依頼するメリット
個人事業主の場合には、従業員がおらず自分自身しか働き手がない、もしくは少人数の従業員を雇用しているというケースが考えられます。
このようなケースの場合、記帳をするだけで毎日かなりの時間が奪われる恐れがあります。小規模で行う事業であったとしても、意外に記帳の数が増えていきます。記帳代行をすることで、記帳に大事な時間を割く必要がなくなります。
また、経理担当者の人件費削減にもつながっていくでしょう。個人事業である場合、専門で経理担当を雇用するよりも、外部に委託したほうが安く済むことも少なくありません。経理担当に払っていたお金を他の従業員の雇用に回してしていくことで、将来的な事業拡大を狙っていくことも可能です。
さらに、外部に委託することで繁忙期における記帳ミスなどのリスクを大きく抑える効果も期待できます。月次決算の報告書を提出してくれるサービスを行っている所も多く、毎月の数字を知ることで、経営課題を見つける手助けをしてくれるでしょう。
記帳代行の費用相場
記帳代行は、経理の内容というよりも、仕訳本数がどれくらいあるのかで大きく変わってきます。
多くの記帳代行業者や税理士事務所では、基本料金があり一定の仕訳本数までは無料で、それを越えた場合は段階的に値段を上げていくという料金体系になっています。
また、業者によっては、基本料金はなく単純に仕訳単価だけがあるケースもあります。ある意味電話料金のような料金体系をイメージしてもらうとよいでしょう。いずれにしても業者によって料金体系が違いますが、一般的には次のような金額イメージで考えましょう。
月間の仕訳数 | 費用相場 |
---|---|
100仕訳以内 | 1万円 |
200仕訳以内 | 1万5,000円 |
300仕訳以内 | 2万円 |
400仕訳以内 | 2万5,000円 |
400仕訳以上 | 3万円~ |
記帳代行を依頼する際の注意点
記帳代行は、一般的な記帳代行業者や税理士に依頼するケースが考えられます。記帳代行をしてもらう業者を探すときには、次のようなポイントと押さえておくようにするとトラブルになりにくいでしょう。
料金体系が明確になっているか?
記帳代行における料金体系があいまいになっていると、多くのケースでトラブルになる可能性が高くなります。基本料金はいくらか、超えた場合の金額がどのような体系になっているかが、しっかりと明示されている相手を探しましょう。
コミュニケーションがしっかりとれるか?
業者によっては、記帳をしてくれるだけで、コミュニケーションが取れない業者も存在しています。特に値段が相場よりも大きく安い業者の場合は、大量に業務を処理するために最低限のやり取りしかしないとこもあります。価格にとらわれず経営者目線のアドバイスなどの話を聞けるような相手に依頼をするようにしましょう。
税理士に記帳代行を依頼するメリットは?
コミュニケーションを密にとりたいのであれば、税理士に記帳代行をするほうが良いでしょう。
相手にしている取引先数は、専門業者に比べて圧倒的に少ないので、若干費用は高くなる場合があります。しかし、それを補えるような細やかなサービスを受けることができる可能性があります。
また、別料金にはなりますが、確定申告までお願いすることもできます。確定申告業務は、専門的な知識がないと非常に煩雑です。特に税制優遇などは、毎年制度がどんどん変わっていきます。税理士に依頼することで、税制優遇を見逃してしまうリスクを減らすことができるでしょう。
料金については、顧問契約をしたほうが安く抑えられるケースもあります。記帳から確定申告まで、同じ税理士に作業をしてもらうことで、スムーズに手続きをすることができます。
煩雑な記帳作業は専門家へ依頼しよう
記帳業務は、毎日の事業主の時間を大幅に奪っていくルーチンワークです。記帳代行を外注することで、それらの時間を他の事業に割り当てることができます。税理士に依頼をすることで、申告業務も対応してもらうことができるでしょう。値段だけにとらわれずに、総合的にサービスを検討してみてはいかがでしょうか?”