フリーランスエンジニアとして独立すると、確定申告や経費の判断など、会社員時代にはなかった税務の課題に直面します。この記事では、フリーランスエンジニアが税理士に依頼するメリットと、IT業界に強い税理士の選び方を解説します。結論として、年間所得が300万円を超えてきたら、税理士に依頼する方が節税効果で元が取れるケースがほとんどです。
この記事の目次
フリーランスエンジニアの確定申告で押さえるべきポイント
事業所得として青色申告するのが最も有利
フリーランスエンジニアの収入は「事業所得」として青色申告するのが最も税制上有利です。青色申告特別控除(最大65万円)が適用され、赤字の繰越控除(3年間)も可能になります。
65万円の控除を受けるには、複式簿記での記帳とe-Taxでの電子申告が必要です(出典 国税庁 青色申告特別控除)。(freeeやマネーフォワードを使えば複式簿記の知識がなくても対応できます)
源泉徴収された税金の過払いを取り戻せる
クライアントから報酬を受け取る際に源泉徴収(10.21%)されているケースが多いです。確定申告で経費や各種控除を差し引くと、源泉徴収で払いすぎた税金が還付されることが少なくありません。
特に経費が多い年は、源泉徴収の還付だけで数十万円戻ってくるケースもあります。(確定申告をしないと還付は受けられないため、必ず申告しましょう)
準委任契約と請負契約で源泉徴収の扱いが変わる
エンジニアの業務委託契約は「準委任契約」と「請負契約」に大別されます。源泉徴収が必要かどうかは契約形態や業務内容によって異なるため、正確な判断が必要です。
フリーランスエンジニアが経費にできるもの
経費として認められやすいもの
- PC・モニター・キーボード等の機材(10万円未満は消耗品費)
- クラウドサービス利用料(AWS・GCP・Azure等)
- 開発ツール・ソフトウェアのライセンス費
- 技術書籍・オンライン学習サービス(Udemy・Pluralsight等)
- コワーキングスペース利用料
- 自宅の家賃・光熱費・インターネット回線費(按分が必要)
- 技術カンファレンス参加費・交通費
- クライアントとの打ち合わせにかかる飲食費
自宅兼事務所の按分比率は合理的に設定する
リモートワークで自宅を事務所として使用している場合、家賃や光熱費を業務使用割合で按分して経費計上できます。按分比率は作業スペースの面積比や業務時間の割合で設定するのが一般的です。(税務調査で説明できる根拠を持っておくことが重要です)
フリーランスエンジニアが法人化を検討すべきタイミング
年間所得700〜900万円を超えたら法人化のメリットが出る
個人の所得税率は累進課税で最大55%ですが、法人税率は中小企業で約23%です。年間所得が700〜900万円を超えると法人化による節税メリットが出てきます。
また、消費税の免税事業者の要件を活用するために法人化するケースもあります。ただし法人化には法人住民税の均等割(年間約7万円〜)などの固定コストが発生するため、税理士と相談して総合的に判断するのが重要です。
フリーランスエンジニアに強い税理士を選ぶポイント
IT・フリーランスの確定申告実績があるかを確認する
エンジニアの経費判断(クラウドサービス費・技術書籍・カンファレンス参加費など)はIT業界の実態を知らないと適切にアドバイスできません。IT系フリーランスの顧問経験が豊富な税理士を選ぶと安心です。
クラウド会計に対応しているか
freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計に対応している税理士を選ぶのは、ITエンジニアにとってはほぼ必須条件です。API連携やCSVインポートなど、効率的なデータ連携ができる環境を構築してくれる税理士が理想です。
チャット・オンライン対応が充実しているか
エンジニアは電話よりもSlack・Chatwork・LINEなどのチャットツールでのコミュニケーションを好む傾向があります。チャットやZoomでの相談に対応している税理士を選ぶと、ストレスなくやり取りできます。
フリーランスエンジニアが税理士に依頼した場合の費用目安
| 依頼内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 確定申告のみ(青色) | 5〜15万円 |
| 顧問契約(月額) | 1〜3万円 |
| 記帳代行込み(月額) | 2〜5万円 |
| 法人化サポート | 10〜30万円 |
フリーランスエンジニアの場合、確定申告のみの依頼で年間5〜15万円、顧問契約で年間15〜40万円が目安です。
複数の税理士を比較したい場合は、無料の税理士紹介サービスを活用すると効率的です。
フリーランスエンジニアに強いおすすめ税理士事務所5選
ここからは、フリーランスエンジニア・IT系個人事業主の税務に実績のある税理士事務所を紹介します。
税理士法人植村会計事務所

- IT・ネットビジネスに強い公認会計士・税理士法人
- freee認定アドバイザー五つ星、経営革新等支援機関認定
- 確定申告丸投げ対応・法人化支援までワンストップ
渋谷マークシティに拠点を構え、フリーランスエンジニアやIT系個人事業主の顧問実績が豊富な税理士法人です。freee五つ星認定アドバイザーとして、クラウド会計を活用した効率的な税務サポートを提供しています。
合同会社の設立が16,000円と非常にリーズナブルで、法人化を検討しているエンジニアに特におすすめです。(IT業界の経費判断に精通している点が最大の強みです)
料金体系
| プラン | 月額顧問料 | 確定申告料 |
|---|---|---|
| 顧問契約(個人) | 20,000〜50,000円 | 月額の4〜6ヶ月分 |
| 会社設立(合同会社) | — | 16,000円 |
| 会社設立(株式会社) | — | 138,000円 |
税理士法人センチュリーパートナーズ

- ITエンジニア・フリーランスの法人化支援に特化
- 年末調整・法定調書など年間税務処理が顧問料に含まれる明朗会計
- 恵比寿駅徒歩6分の好立地で対面相談も可能
恵比寿に拠点を構え、ITエンジニアやフリーランスの法人化・会社設立支援を得意とする税理士法人です。各種届出書作成や年末調整などの年間税務処理が顧問料に含まれています。
追加費用を気にせず安心して依頼できる料金体系が特徴です。(会社設立代行は報酬0円〜で対応しています)
料金体系
| サービス | 料金 |
|---|---|
| 会社設立代行 | 報酬0円〜 |
| 決算書作成・確定申告 | 顧問料に含む |
| 顧問契約 | 要問い合わせ |
- 住所
- 東京都渋谷区恵比寿南2-21-2 恵比寿サウスヒル301
- 最寄駅
- 恵比寿駅 徒歩6分
- 電話番号
- 03-6712-2680
ユアクラウド会計事務所

- クラウド会計(freee)専門で全国遠隔対応・海外対応も可能
- 決算料0円の明朗会計、年間12万円〜の低価格プラン
- 仮想通貨・外貨取引・英語対応などIT系フリーランスに最適
東京駅徒歩1分の丸の内に本店を構えるクラウド会計専門の税理士事務所です。決算料0円・年間12万円〜という明快な料金体系で、全国どこからでもオンラインで依頼可能です。
仮想通貨や外貨取引にも対応しており、IT系フリーランスとの親和性が非常に高いです。(年間12万円〜は業界最安水準です)
料金体系
| 年商 | 年間料金(税別) |
|---|---|
| 1,000万円以下 | 120,000円〜 |
| 〜3,000万円 | 160,000円〜 |
| 〜5,000万円 | 200,000円〜 |
| 〜1億円 | 280,000円〜 |
税理士法人経営サポートプラスアルファ

- フリーランスエンジニアの顧客が多くIT業界に精通
- 土日祝日9:00〜23:00対応、Zoom面談対応
- 無料相談を複数回実施可能
池袋に拠点を構え、フリーランスエンジニアの顧客を多数抱える税理士法人です。土日祝日を含む幅広い対応時間とZoomでのオンライン面談に対応しています。
年1回面談+自計化プランなら月額14,000円+決算10万円で年間27万円程度に抑えられます。(無料相談を複数回実施できるため、納得してから契約できます)
料金体系
| プラン | 月額顧問料 | 決算料 |
|---|---|---|
| 年1回面談+自分で入力 | 14,000円 | 100,000円 |
| 年2回面談+自分で入力 | 17,000円 | 100,000円 |
| 年1回面談+会計丸投げ | 34,000円 | 100,000円 |
税理士法人BlueWorksTax

- 公認会計士・税理士・弁護士が結集したワンストップのプロフェッショナルチーム
- フリーランスやマイクロ法人向けのパッケージ化された効率的な税務サービス
- クラウド会計・電子帳簿保存制度対応のDX型業務体制
東京・大阪・名古屋に拠点を持ち、公認会計士・税理士・弁護士がワンストップで対応するプロフェッショナルグループです。フリーランスやマイクロ法人向けにパッケージ化されたサービスを提供しています。
法人化後のIPO準備やM&Aまで見据えた長期的なサポートが可能です。(成長志向の強いエンジニアにとって、将来の拡大まで見据えたサポートは心強いです)
料金体系
| サービス | 料金 |
|---|---|
| フリーランス向け顧問 | 要問い合わせ |
| マイクロ法人向けプラン | 要問い合わせ |
最後に
フリーランスエンジニアの税務は、源泉徴収の還付・経費の判断・法人化のタイミングなど、適切に対処すれば大きな節税効果が得られる分野です。特に年間所得が300万円を超えてきたら、税理士に依頼するコストを節税効果が上回るケースがほとんどです。IT業界に理解のある税理士をつけておくことで、本業の開発に集中しながら最適な税務対策を実現できます。
税理士選びで迷っている方は、税理士ドットコムの無料紹介サービスを活用してみてください。IT・フリーランスに対応できる税理士を無料で紹介してもらえます。











