作成日:2026.08.14  /  最終更新日:2026.08.14

freee・マネーフォワードに強い税理士5選|認定ランクで選ぶ

クラウド会計に「対応しています」と掲げる税理士事務所は増えましたが、実際の習熟度には大きな差があります。freeeとマネーフォワードには事務所の導入実績を評価する認定制度があり、この認定ランクを見れば実力を客観的に判断できます。この記事では、認定制度で上位ランクを取得している税理士事務所5社を紹介し、顧問料の目安と選び方を整理します。

この記事の目次

クラウド会計は「対応可」と「使いこなせる」で差が出る

2026年時点で、クラウド会計ソフトに対応していない税理士事務所はほとんどありません。差が出るのは、対応の可否ではなく習熟度です。

認定アドバイザー制度でランクが可視化されている

freeeには「認定アドバイザー制度」があり、freee会計の習熟度に応じて事務所を5段階(星1〜5)で評価しています。ランクは顧問先への導入実績や取得資格の数で決まり、最上位の5つ星はアドバイザースコア300以上が必要です(参照元 freee認定アドバイザー制度)。

マネーフォワードにも「公認メンバー制度」があり、ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナの4段階で評価されます。ランクの判定基準は顧問先へのクラウドサービス導入数で、プラチナは導入実績が豊富な事務所に限られます(参照元 マネーフォワード クラウド公認メンバー制度)。

導入の初期設定を任せられるかどうかで手間が変わる

クラウド会計でつまずくのは、銀行口座やクレジットカードの連携設定、勘定科目の自動仕訳ルールの設計といった初期設定です。ここを適当に済ませると、毎月の記帳で手作業が増えて、クラウド化した意味がなくなります。

導入実績の多い事務所は、業種ごとの勘定科目の設計パターンを持っているため、初期設定の精度が違います。(自分で設定したものの、仕訳が正しく振り分けられず結局手入力になっている、という相談は多くあります)

freee・マネーフォワードに強い税理士5選

認定制度で上位ランクを取得している税理士事務所を5社紹介します。対応ソフト、導入実績、料金を比較してください。

ミネルバ税理士法人

ミネルバ税理士法人

参照元 https://minerva-tax.jp/

  • freee5つ星認定アドバイザー、マネーフォワードはゴールドメンバー
  • 個人事業主は月額1万円から
  • 創立34年、顧客実績1,100件超、スタッフ60名超

ミネルバ税理士法人は、東京都品川区五反田に拠点を置く税理士法人です。freeeの最上位である5つ星認定アドバイザーに選出されており、マネーフォワードクラウドではゴールドメンバー、弥生会計にも対応しています。

創立34年で顧客実績1,100件超、スタッフ60名超という規模がありながら、個人事業主向けは月額1万円からと依頼しやすい料金設定です。クラウド会計と電子帳簿保存法への対応に加え、創業融資・補助金・税務調査対応まで扱っており、スタートアップ支援に力を入れています。

料金体系

項目 料金
個人事業主の顧問料 月額1万円〜
会社設立 手数料0円から、さらに株式会社5万円引き・合同会社4万円引き
対応ソフト freee、マネーフォワード、弥生会計
所在地
東京都品川区大崎5-1-11 住友生命五反田ビル10階
最寄駅
JR五反田駅 西口 徒歩3分
URL
https://minerva-tax.jp/

蟹山昇宏税理士事務所

蟹山昇宏税理士事務所

参照元 https://kani-tax.com/freee-taiou-zeirishi-komonryo-osaka/

  • freee公式認定5つ星アドバイザー、上位認定を4種類保有
  • freee導入支援の実績130社以上
  • 顧問料と決算料をプラン別に公開

蟹山昇宏税理士事務所は、大阪市中央区に拠点を置く税理士事務所です。freeeの5つ星アドバイザーに加え、リアルタイム記帳・会計上級エキスパート・人事労務エキスパートの認定も取得しています。

freeeの導入支援実績は130社以上あり、電子帳簿保存法とインボイス制度への対応を顧問料の範囲内で完結させる方針を掲げています。料金表を細かく公開しているため、依頼前に総額を計算しやすい点も特徴です。(初回のWeb面談30分は無料で、Zoomでの相談にも対応しています)

料金体系

プラン 月額 決算申告料
個人・新規開業プラン(6か月面談) 20,000円〜 80,000円
個人・スタンダードプラン(3か月面談) 30,000円〜 140,000円
法人・スタンダードプラン(6か月面談) 30,000円〜 210,000円
法人・毎月面談プラン 50,000円〜 210,000円

2026年4月時点の税抜価格です。面談頻度によって月額が変わる設定になっています。

所在地
大阪市中央区安土町3-4-5 本丸田ビル4F
最寄駅
本町駅 徒歩3分
URL
https://kani-tax.com/freee-taiou-zeirishi-komonryo-osaka/

税理士法人ブラザシップ

税理士法人ブラザシップ

参照元 https://www.brothership.co.jp/freee/

  • freee認定最高ランクの5つ星アドバイザー
  • 中小企業に特化して300社以上の導入実績
  • 導入前診断と、他社で失敗したfreeeの再構築に対応

税理士法人ブラザシップは、名古屋・小牧・東京千代田の3拠点を展開する税理士法人です。freee認定の最高ランクである5つ星アドバイザーを取得し、中小企業に特化して300社以上の導入実績があります。

特徴的なのは「導入前診断」で、自社にfreeeが合うかを導入前に確認できます。他のソフトからの移行や、導入したものの使いこなせていないfreeeの再構築にも対応しており、経理業務フローの改善まで含めて相談できます。税理士を変更せずセカンドオピニオンとして依頼することも可能です。

料金体系

項目 料金(税抜)
導入前診断 5万〜10万円
ライトコース 30万円〜
マネジメントコース 個別見積もり
創業応援特別パック 月額39,800円

導入支援を顧問料とは別のサービスとして設定しているため、導入だけを依頼することもできます。

拠点
愛知県名古屋市・小牧市、東京都千代田区の計3拠点
対応
freee導入支援、経理DX、税務顧問
URL
https://www.brothership.co.jp/freee/

税理士法人スタンダード会計事務所

税理士法人スタンダード会計事務所

参照元 https://standardtax.jp/

  • マネーフォワードクラウドのプラチナメンバー
  • マネーフォワード導入100社以上、2024年のCloud Awardを受賞
  • 会計だけでなく経費・請求書・給与・年末調整まで運用支援

税理士法人スタンダード会計事務所は、東京都千代田区神田に拠点を置く税理士法人です。マネーフォワードクラウドの公認メンバー制度で最高ランクのプラチナメンバーに認定されており、導入実績は100社以上あります。

会計だけでなく、経費精算・請求書・給与・年末調整といったマネーフォワードの各サービスまで含めた運用実績率が全国1位と公表しており、2024年のMoney Forward Cloud Awardを受賞しています。スタッフ全員が会計税務の実務経験5年以上で、経営革新等支援機関の認定も受けています。(バックオフィス全体をクラウドでまとめたい会社に向いています)

料金体系

項目 内容
顧問料 公式サイトの料金ページで確認
対応ソフト マネーフォワードクラウド(会計・経費・請求書・給与・年末調整)
その他 他社ソフトからの移行サポートに対応
所在地
東京都千代田区神田和泉町1-3-10
最寄駅
秋葉原駅 徒歩4分
URL
https://standardtax.jp/

アンサーズ会計事務所

アンサーズ会計事務所

参照元 https://www.ans-tax.jp/

  • 弥生・freee・マネーフォワードの3ソフトすべてで最高ランク認定
  • 公認会計士・税理士と司法書士が在籍
  • 初回相談は無料

アンサーズ会計事務所は、東京・吉祥寺に拠点を置く会計事務所です。2026年度も弥生・freee・マネーフォワードの3つすべてで最高ランクの認定を受けており、ソフトを問わず対応できる体制が強みです。

使っているソフトが決まっていない場合や、複数のソフトを比較したうえで決めたい場合に相談しやすい事務所です。相続・事業承継の分野にも対応しており、公認会計士・税理士と司法書士が在籍しているため、会社の相続や承継が絡む案件もワンストップで進められます。

料金体系

項目 内容
初回相談 無料
顧問料 相談内容に応じて見積もり
対応ソフト 弥生、freee、マネーフォワード
所在地
東京都武蔵野市(吉祥寺)
対応
クラウド会計、相続・事業承継
URL
https://www.ans-tax.jp/

クラウド会計対応事務所の顧問料は月1万〜5万円

クラウド会計に対応した事務所の顧問料は、事業規模と面談頻度で決まります。

事業規模 月額顧問料の目安 決算・申告料の目安
個人事業主(年商2,000万円以下) 1万〜3万円 8万〜14万円
法人(年商5,000万円以下) 3万〜4万円 15万〜21万円
法人(年商5,000万〜2億円) 5万〜6万円 21万〜27万円

クラウド対応だから安くなるとは限らない

クラウド会計を使えば記帳の手間が減るため顧問料も下がる、と考えられがちですが、実際はそう単純ではありません。導入初期は設定や運用指導の工数がかかるため、初年度は導入支援料が別途発生する事務所もあります。

安さを優先したい場合の比較は格安税理士の料金比較と失敗しない選び方を、オンライン中心の顧問サービスを探している場合はクラウド税理士おすすめ比較を参考にしてください。

ソフトの利用料は別途かかる

顧問料とは別に、クラウド会計ソフトの利用料が月額数千円から発生します。事務所によっては、認定アドバイザー特典として顧問先向けの割引プランを提供している場合があるため、契約前に確認しておくと無駄がありません。

自分の事業規模に合う事務所がわからない場合は、税理士紹介サービスで使用しているソフトを条件に指定して探すこともできます。

依頼前に確認すべき3つのポイント

使いたいソフトを指定できるか確認する

事務所によっては、対応ソフトを1つに限定していることがあります。すでにfreeeやマネーフォワードで運用している場合は、そのまま継続できるかを最初に確認してください。事務所都合でソフトの乗り換えを求められると、過去データの移行に手間がかかります。

初期設定と導入支援が顧問料に含まれるか確認する

口座連携の設定、自動仕訳ルールの作成、過去データの取り込みといった導入作業が顧問料に含まれるか、別料金かは事務所によって異なります。導入支援を別サービスとして30万円前後で設定している事務所もあるため、初年度の総額で比較すべきです。

電子帳簿保存法とインボイスへの対応範囲を確認する

電子取引データの保存は、要件に沿った形で行う必要があります(出典 国税庁 電子帳簿保存法関係)。クラウド会計ソフトの多くは対応機能を備えていますが、正しく運用できているかは別の問題です。設定の指導まで顧問料に含まれるかを確認してください。

ソフトと税理士はどちらを先に決めるべきか

すでに使っているなら税理士をソフトに合わせる

クラウド会計を導入済みで運用も回っているなら、そのソフトの認定ランクが高い事務所を選ぶのが合理的です。データを引き継げるため移行コストがかかりません。

これから始めるなら税理士に合わせたほうが早い

まだ会計ソフトを決めていない段階なら、依頼する税理士が使い慣れているソフトに合わせたほうが導入はスムーズです。事務所が業種ごとの設定パターンを持っているため、初期設定の精度が上がります。クラウド会計対応の税理士を選ぶ基準はクラウド会計ソフト対応の税理士を選ぶメリットと確認ポイントでも解説しています。

freeeとマネーフォワードは設計思想が違う

どちらのソフトも会計処理はできますが、想定している使い方が異なります。事務所選びの前に、自社にどちらが合うかを整理しておくと話が早く進みます。

freeeは簿記の知識がない人でも入力できる設計

freeeは、経理担当者がいない小規模事業者を主な想定利用者としています。取引を「収入」「支出」といった日常の言葉で入力すると、裏側で仕訳に変換される仕組みです。銀行口座やクレジットカードを連携させ、自動で取り込んだ明細を分類していく使い方が基本になります。

簿記を学んだことがない個人事業主や、経理担当を置いていない創業期の法人に向いています。一方で、簿記の知識がある人からは「仕訳を直接触りにくい」と感じられることがあります。

マネーフォワードは会計の実務経験者に馴染みやすい

マネーフォワードクラウドは、従来の会計ソフトに近い仕訳ベースの操作感を残しています。経理経験者が扱いやすく、給与・勤怠・経費精算・請求書といった周辺サービスとの連携が充実している点が特徴です。

従業員が増えてバックオフィス全体を効率化したい会社に向いています。会計だけを見るとどちらでも大差ありませんが、給与や経費精算まで含めた業務全体で比較すると差が出ます。(すでに経理担当者がいる会社が無理にfreeeへ移行すると、かえって不満が出ることがあります)

税理士側の得意ソフトに合わせる選択もある

どちらでも構わないという場合は、依頼する税理士が使い慣れているソフトに合わせるのが最も摩擦がありません。事務所が業種ごとの初期設定パターンを持っているため、導入が早く済みます。

ソフトの乗り換えは期首のタイミングが最も手間が少ない

会計ソフトを変更する場合、切り替える時期によって作業量が変わります。

期の途中で変えると二重管理が発生する

期首から新しいソフトに切り替えれば、前期末の残高を開始残高として登録するだけで済みます。期の途中で変更すると、それまでの取引データを移行するか、期首から入力し直す必要が生じます。

個人事業主なら1月から、法人なら新しい事業年度の初日から切り替えるのが基本です。決算期の直前に思い立って乗り換えると、決算作業と移行作業が重なって混乱します。

過去データの保存義務は移行後も残る

ソフトを変更しても、過去の帳簿書類の保存義務はなくなりません。旧ソフトの契約を解約すると過去データを閲覧できなくなる場合があるため、必要な帳簿は出力して保存しておく必要があります。電子帳簿として保存する場合は、要件を満たした形で残す必要があります。

税理士を変えるタイミングと合わせると効率的

ソフトの乗り換えと税理士の変更を同時に行うと、新しい事務所の運用方法に合わせて一度に設定できます。別々に行うと、旧税理士の設定を引き継いだうえで再度組み替えることになり、二度手間になりがちです。税理士の乗り換え手順はオンライン対応の税理士に依頼するメリットと選ぶときの注意点も参考になります。

本記事に掲載した認定ランク・料金は、2026年8月時点で各社および各ソフト公式サイトに掲載されている情報にもとづいています。認定ランクは更新されるため、最新の状況は各事務所にご確認ください。

目的別に税理士を探す関連記事

依頼したいことがはっきりしている場合は、目的別のまとめから探すほうが早く決まります。

最後に

クラウド会計に対応する税理士事務所は増えましたが、習熟度はfreeeの認定アドバイザーランクとマネーフォワードの公認メンバーランクで客観的に確認できます。5つ星やプラチナは導入実績が要件になっているため、事務所選びの目安として使えます。

確認すべきは、使いたいソフトを指定できるか、初期設定が顧問料に含まれるか、電子帳簿保存法の運用指導まで対応するかの3点です。条件に合う事務所を効率的に探したい場合は、税理士ドットコムの無料紹介サービスで、使用しているクラウド会計ソフトを条件に指定して紹介を受ける方法があります。

執筆者
松下早紀
松下 早紀

税理士事務所・法律事務所で長年勤務した経験を生かし、税理士の選び方や税理士報酬の仕組みなどを解説しています。税理士は一度契約すると、なかなか変更しづらいものの、探す手段も限られています。後悔しない税理士探しをするために税理士ドットコムで最適な税理士選びをオススメします。